研究内容（公募後期）

A01　発達期の臨界期神経回路再編成のメカニズム

研究項目		A01
研究課題		ペリニューロナルネットが制御するマウス聴覚系シナプス刈込み分子機構の解明
研究代表者	氏名	大橋俊孝
	機関	岡山大学・学術研究院医歯薬学域
	専門分野	分子医化学
	リンク	https://www.mdps.okayama-u.ac.jp/research/researchfield/molecular-biology-and-biochemistry/
研究の目的		ペリニューロナルネット(PNN)は，パルブアルブミン(PV)陽性ニューロンなどに最も顕著に存在する特殊な細胞外マトリックス(ECM)構造である。PNNは生後発達し、臨界期の終了と共に完成することから、経験依存的神経可塑性を制御すると考えられている。我々は、PNNの形成に重要なオーガナイザー分子としてリンクプロテイン(HAPLN４)を報告し、そのノックアウトマウス(Hapln4-KO)の台形体内側核(MNTB)でシナプス刈込み異常を発見している。PNNの形成異常から生じるシナプス刈込み異常の報告は初めてであり、シナプス刈込みプロセスの新たな視点からの研究となる。本課題では、Hapln4-KOで異所的に発現するブレビカン分子を足がかりとして、また刈込みへのグリア細胞関与にも注目をしながら、Calyx-MNTBシナプスの単一入力を獲得する仕組みを解明する。シナプス刈込みへの造詣の深い班員と共同研究の可能性も探りながら議論したい。