研究内容(計画)
A01 発達期の臨界期神経回路再編成のメカニズム
研究項目 | A01 | |
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研究課題 | 発達期小脳におけるシナプス刈り込みの臨界期の解明 | |
研究代表者 | 氏名 | 狩野 方伸 |
機関 | 帝京大学・先端総合研究機構 | |
専門分野 | 神経生理学 | |
リンク | http://plaza.umin.ac.jp/~neurophy/Kano_Lab_j/Top_j.html | |
研究の目的 | シナプス刈り込みは発達期の神経系において普遍的にみられ、動物が環境に適応するために神経回路を最適化する仕組みと考えられる。小脳の登上線維とプルキンエ細胞間のシナプスの生後発達は、シナプス刈り込みの代表例として広く認知されている。出生直後のマウス小脳のプルキンエ細胞は、5本以上の登上線維からほぼ同じ強さの興奮性シナプス入力を受けている。生後3日から7日の間に、1本の登上線維に由来する入力のみが強くなり(選択的強化)、生後9日以降、強くなった1本の登上線維だけが樹状突起にシナプス領域を拡大する(樹状突起への移行)。一方、細胞体に残された登上線維シナプスは2段階の過程(前期過程、後期過程)を経て除去される。本研究では、これら4つの臨界期を決定するメカニズムについて、神経活動が如何にして永続的なシナプス結合の変化をもたらすかに着目し、その分子細胞レベルおよび神経回路レベルでの解明を目指す。 |