研究内容（公募後期）

A02　臨界期の操作・再開と脳傷害後の臨界期のメカニズム

研究項目		A02
研究課題		脳障害後の皮質脊髄路可塑性を誘導する分子群の同定
研究代表者	氏名	上野将紀
	機関	新潟大学・脳研究所
	専門分野	神経解剖・病理学
	リンク	http://www.bri.niigata-u.ac.jp/~system_neurodis/ueno/home.html
研究の目的		脳の障害は神経回路を破綻させ、重篤な機能不全を引き起こす。近年の研究から、障害を逃れ残存した神経回路の再編が、機能回復に寄与しうることが示されている。私たちはこれまで、マウスの脳障害モデルにおいて、随意運動をになう皮質脊髄路が、脊髄内で新たな回路網を作って再編し、機能回復に寄与することを見出してきた。しかし再編の起こる分子メカニズムの全容は未だ明らかでない。本研究では、独自に見出してきた再編回路網をもとにして、脳障害後に、皮質脊髄路が再編を引き起こす分子群を見出すことを目的とする。本研究から、脳障害後に、成体脳で可塑性を誘導する神経・分子機序を明らかにする。得られる成果は、脳障害後に臨界期の再開をもたらし、機能的な回路を再構築する治療標的の創出へ貢献すると期待される。