研究内容(公募前期)
A01 発達期の臨界期神経回路再編成のメカニズム
研究項目 | A01 | |
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研究課題 | 臨界期の母体ストレスが惹起する新奇のGABA-アセチルコリン神経回路 | |
研究代表者 | 氏名 | 福田 敦夫 |
機関 | 浜松医科大学 | |
専門分野 | 神経生理学 | |
リンク | https://www.hama-med.ac.jp/education/fac-med/dept/neurophysiology/index.html | |
研究の目的 | 脳機能の発達障害が基盤にある統合失調症や自閉症のリスクにおいて、環境因子として胎児期の母親の精神的ストレスには疫学的な証拠があり、抑制性神経伝達物質GABA関連遺伝子の異常には遺伝学的・病理学的証拠がある。そこで遺伝-環境交互作用に着目して、GABA合成酵素遺伝子であるGad1のヘテロ欠損胎仔の母体に拘束ストレスを加えるTwo-hit モデルを作製した。このモデルはリスク因子であるparvalbumin陽性GABA細胞の減少と、行動・脳波の異常を表出し、DNAメチル化解析ではGABAからアセチルコリン(ACh)へ細胞発生・分化が運命転化された可能性が示唆された。統合失調症患者では高い喫煙率も知られている。そこで、ACh細胞発生の転写因子の発現時期を臨界期ととらえ、エピジェネティクに誘導されたACh細胞によって規定のGABA 神経回路が新奇に更新されたことを実験的に証明し、そのメカニズムの解明に挑む。 |