研究内容(公募前期)
A02 臨界期の操作・再開と脳傷害後の臨界期のメカニズム
研究項目 | A02 | |
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研究課題 | neuroligin-3遺伝子操作による自閉症の臨界期ロールバックに関する研究 | |
研究代表者 | 氏名 | 田渕克彦 |
機関 | 信州大学・学術研究院医学系 | |
専門分野 | 神経生理学 | |
リンク | http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/chair/i-2seiri/ja/index.html | |
研究の目的 | 自閉症は、社会性の異常を特徴とする神経発達障害であり、根本的な治療法は確立されていない。自閉症は2〜3歳ごろに発症するが、この時期は中枢神経系でシナプス形成が最も盛んな時期であることから、シナプス形成と自閉症の臨界期とは関係があると考えられる。シナプス接着因子Nlgn3の自閉症患者由来の変異を有するNlgn3R451Cマウスは、自閉症モデルとして広く用いられている。我々のグループでは、この成熟マウスからNlgn3遺伝子を除去すると、シナプス異常に加えて社会行動異常が改善することを確認しており、臨界期を過ぎた後も、シナプス機能を操作することで、自閉症を治療できる可能性があると考えている。本研究は、シナプス形成の臨界期を過ぎた後にNlgn3遺伝子変異の除去・修復および責任神経回路を操作することで、自閉症症状を改善する方法を探索すことを目的とする。 |