研究内容(公募前期)
A02 臨界期の操作・再開と脳傷害後の臨界期のメカニズム
研究項目 | A02 | |
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研究課題 | X染色体再活性化による臨界期再開を利用したX連鎖性神経疾患の治療 | |
研究代表者 | 氏名 | 森 琢磨 |
機関 | 信州大学・バイオメディカル研究所 | |
専門分野 | 神経生理学 | |
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研究の目的 | 女性特有の遺伝子発現メカニズムであるX染色体不活性化(XCI)はX連鎖性疾患の病態を決定する重要な因子である。De Novo変異によるX連鎖性神経疾患女性患者では、2本のうち1本のX染色体だけで変異が見つかる症例が多い。この正常および変異X染色体の1本が不活性化される発達初期は、X連鎖性神経疾患の病態を決定する「臨界期」であると捉えることができる。女性患者の多くは、正常に機能するX染色体を保持することから、本研究課題では、不活性化されたX染色体を再活性化させる、という全く新しい治療法の開発を目指す。まず、CASK欠損症モデルマウスと、XCIをモニターする遺伝子改変マウスを組み合わせて解析し、CASK欠損症の主要病態である小脳萎縮の発症メカニズムを明らかにする。次に、不活性化X染色体の特徴であるヘテロクロマチン構造を解除する薬理学手法とゲノム編集法によってX染色体を再活性化させ、小脳の萎縮を阻止しうる手法の開発を目指す。 |