研究内容（公募前期）

A01　発達期の臨界期神経回路再編成のメカニズム

研究項目		A01
研究課題		乳頭体上核−歯状回新生ニューロン間シナプス形成における臨界期の解明
研究代表者	氏名	橋本谷　祐輝
	機関	同志社大学大学院　脳科学研究科
	専門分野	神経生理学
	リンク	https://sakaba-lab.wixsite.com/sakaba-lab
研究の目的		視床下部に位置する乳頭体上核は、記憶の中枢として知られる海馬に投射し、その活動を調節する。乳頭体上核は海馬のなかでもCA2野と歯状回に選択的に投射する。私たちは最近、乳頭体上核と歯状回の主要な興奮性ニューロンである顆粒細胞で形成されるシナプスにおいてグルタミン酸とGABAが共放出されることを明らかにした。しかし、このような共放出シナプスが発達期にどのようにして形成されるのかはよくわかっていない。本研究では、成熟した大人の脳でも新しくニューロンが誕生する歯状回の新生ニューロン（新生顆粒細胞）に焦点を当て、乳頭体上核―歯状回新生ニューロン間シナプスの発達分化のメカニズムを明らかにする。新生ニューロンの発達にともなう機能的なシナプス形成時期を特定するとともに、グルタミン酸とGABAによる共放出が成熟するまでの発達分化過程を調べ、臨界期における共放出シナプス形成のメカニズム解明を目指す。